キミ色の夏


………

……




「まったく、お前が一緒にファミレスに入ってればこんなことにならなかっただろーがっ」

「兄貴があんな時間に連絡してくるのが悪い。 じゃなきゃ一緒にファミレスに入ってご飯食べてたよ」

「んなもん俺が知るかっ」



……ここはファミレスから少し行ったところにある、柚希くんと瑞希くんの家。

お父さんもお母さんも仕事で居ないらしく、家に居たのは先に帰った瑞希くんだけだった。


そして現在、

リビングで兄弟喧嘩の真っ最中……。


というか、声を荒げているのは柚希くんだけで、瑞希くんはいつもと変わらない口調。

柚希くんが一方的に怒ってる状態だ。



「まぁまぁ、柚希くん。 私はもう平気だから、ね?」

「……お前が外で待ってたのが悪いっ。 中で待っとけって言っただろっ」

「す、すみません……」



標的が、瑞希くんから私へと移る。

うぅ……声をかけなければよかった……。



「柳井、本当にもう大丈夫? 兄貴に怒られると思って無理してない?」

「あっ、大丈夫だよっ。 もうフラフラしないし、頭も痛くないからっ」

「そっか、よかった。 水分補給するの忘れててごめんね」


「ううん、私もすっかり忘れてたから」



ペコリと頭を下げてきた瑞希くんに、私もペコリと頭を下げる。

瑞希くんと『ごめんなさい』をし終わったあと、今度は柚希くんを見た。


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