痛々しくて痛い
そこで麻宮君が発言した。


「その為に大庭さんがこの部署に引っ張られたんですから。それに俺、そういったセンスとか閃きとかが必要な仕事は正直いって自信がないので…」

「ああ、もちろん。大部分は颯に頼る事になるとは思うけど、ただ、かといって丸投げにするつもりもないんだ」


染谷さんが穏やかに言葉を返す。


「デザインに関しても、誰でもすぐにサポートに入れるような体制にしておきたいと思う。俺自身も痛感してる事だけど、クリエイティブな才能ってのは努力すれば誰でも身に付くってもんでもないんだよな」

「ですよね…」

「だからそういった方面は颯に頑張ってもらうとして、完成までの過程で当然、物理的な作業も必要になってくる訳だろ?そこの部分なら、指示さえ出してもらえれば手助けできると思うから」

「要するにあれだよ。昨日議論した事の繰り返しになるけど、誰か一人だけが責任を負うって形じゃなくて、常に連携して、皆で力を合わせて頑張って行こうってこと」

「…そうですね。了解しました」


染谷さん、大庭さんの解説に麻宮君は心底納得したように力強く頷いた。


「綿貫さんは?」


そこで突然絹田さんから話を振られる。


「ここまでで、何か質問はある?」

「あ。いえ、今のところは…」


一瞬思案した後続けた。
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