Assassins
「潜入成功だな」

大柄な体格にもかかわらず、松岡も身軽に甲板によじ登る。

百八星のアジト、そして小野寺の潜伏先であるコンテナ船に到着した。

三人は油断なく周囲を警戒する。

先程見た通りだ。

この船には百八星の暗殺者達が徘徊している。

恐らくは残る暗殺者全員が、この船に集結しているのだろう。

警備は厳重。

逆に言えば、その警備の中に小野寺は確実に潜んでいる。

「俺の村の人間を散々殺しておきながら、自分が死ぬのは何より恐ろしいと見える」

静かに殺意を湛えながら呟く亮二。

「そういうもんさ。悪党ほどテメェが死ぬのはビビり上げる。テメェの犯した大罪は棚に上げてな」

松岡は拳を鳴らした。

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