誘惑したくなる上司の条件


弱ってる課長に付け入るチャンスなんか待っていたら


お婆ちゃんになってしまいそうだ。



そんな事を考えながら、今日も業務を終えてオフィスに戻ると…


あれ?


ディスクで

額に手をあてて何か辛そうな

課長の姿を発見‼


これはまさか!つけ入るチャンス到来っ!?

慌てて課長に駆け寄り顔を覗きこむ。


「課長っ、どうかしたんですか?頭痛ですか?」

「えっ…?あ、いや…」

驚いた課長が私に気付いて咄嗟に笑顔をつくる。



怪しい…。


「体調が悪いんですね⁈

そうなんですね⁈

だから朝、聞いたのに…っ‼

体調が悪い時は素直に言わなきゃダメですよっ‼」


「えっ?いや、だから体調は…」

「悪いんですよね⁈‼」



「えっと…いや、その…

心持ち?

業績に目を通してたら…」

「あぁっ!もうっ!無理するからですよ!」


「いや、そういう意味の不調じゃ…」

「課長っ‼部下に遠慮は要りません‼

病んでる時は甘えていいんですっ‼」

「いや、だから病んでるのはお前だろ…」

「さあ、さっさと帰りますよ‼」


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