冷めてる彼氏✕冷めてる彼女
お隣の……







「遅れましたー…」


確か一限目は穏やかなじじぃだったと思うから怒られなくてすむ。


「遅れないようにね。」



その一言で済まされた。らっきー!



拓人とは席が離れてるから、学校では話さないかな…。


私は席に着いて、取り敢えずこっそり来る途中に買ったお茶を飲んだ。



ダッシュ出来たんだ。喉渇いて当然。


授業は普段全く聞かないタイプだし、それからはぼーっと黒板を眺めた。










だるい授業がやっと終わり、やっと昼飯。いつも弁当だけど今日はないから学食食べよ……。



席を立とうとすると、廊下から甲高い声が聞こえて思わず耳を塞ぎそうになった。


「奏太く〜ん!一緒にたべよ?」


誰だ、奏太って。聞いたこともない。



そんなことを考えていると、私の隣の席の奴が手を振った。



「可愛いな〜!手作り弁当だろ?楽しみ〜」



……。なんなんだこのカップル。


まぁ私もちょっと前までこうだったけど。
おかげで友達なんて出来なかったよ。


過去の自分を殴りたい。



「なんて顔してんだよ。お前学食?」


いつの間に私の机まで来た拓人。

うん、私にはこのくらいの付き合い方が一番だ。



「ん。拓人も?行くか。」

「おー。」


< 48 / 59 >

この作品をシェア

pagetop