不要なモノは愛
絶対に欲しいモノ
婚姻届は私の気持ちが決まるまで、一度、一樹に返そうと思った。だけど、いつもと変わらない一樹のせいで、返すことが出来ないまま、1週間、2週間と時間だけが過ぎていった。

返すことは諦め、本棚の端に入れた。目につきにくい場所で存在を忘れそうだけど、婚姻届なしで、一樹を見たいと思ったから。

しかし、時間がどれだけ過ぎても一樹に対する気持ちが変わらなかった。

一樹のことは、もちろん好きだけど、それは友達として。かけがえのない存在でもあるけど、やっぱり友達として好きという結論に至ってしまった。

まだ結論を伝えるには早いだろうけど、この先変わるかどうか不明だ。心にズンとしたけど、それは一樹にしたのではなくて、言われた言葉だけにしたのかもしれないと私なりに解釈をした。



「おーい!小夏ー」


昼休み、外に出たら、道路の反対側から私を呼ぶ声が聞こえて立ち止まる。

この声は…


「小夏ちゃん、知り合い?」


「はい…。あ、すいません。先に行っていてください」
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