恋愛に年の差は関係…ない!!
恋愛とはうまくいかないものである。
--可奈子は悩んでいた。
先月3度も参加した合コンは全て失敗。親が設けてくれたお見合いも相手側から断られ失敗。
「私の何が行けないの!?」
抱えていたクッションを壁に叩きつける。この歳にもなって情けない。大きな溜息をつくと余計虚しくなった。澤田可奈子33歳独身。独身というレッテルは余計に可奈子を悩ませる。今まで恋人ができたことはあるのだが職業上一緒に入れる時間も少なく自然とお互いに距離があきそしていつの間にか破局しているのだ。教師という職業は可奈子にとって憧れで二度も教員免許の試験に落ちた身としてはたまたま受かった今回をみすみす見逃すわけにはいかないのだ。半分は諦めた夢、だが今その夢がかなっているのだ。まだ教師になって2か3年ちょいだがとても楽しく充実しているため恋人と過ごす時間より明日の授業の準備や生徒のためやな時間を使う事の方が多い。
これだからいけないのだろう。
♪〜♪〜
部屋中に呪いの歌が響きわたる。
"呪いの歌"とは、母親からかかってくる電話の着信音の事だ。
はあともう一度大きいため息をつき仕方なく電話にでる。
『もしもし可奈ちゃん?』
「なぁに…お母さん」
『あんた、最近どう?生きてる?』
「生きてるから電話に出てるんでしょーが」
『それもそうね。まあ貴方もこの電話の意味が分かってるみたいね。恋人はできたの?』
「恋人どころか好きな人もいませーん」
『貴方ねぇ…好きな人を作ろうって努力してる?』
ああ、うるさいうるさい。こんなに急かされていい恋が出来るものか。
心の中で悪態をつく。
「もお!明日の授業の準備あるからバイバイ!」
母親の返事も聞かず電話を切り、布団に投げる。

神様、可奈子に恋の季節は訪れるのだろうか。心の中で誰かも分からない人に語りかけ、目を閉じ昼寝をすることにした。



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