美人モデルは最強姫⁉︎
「お願い!桜ちゃん、少しだけでも話を…」


「頼む」



「…ごめん。それはできない」


私は話をきくのが怖かった。


「そんな…」


「…」


(怖いけど…やっぱり聞く責任はあるよね…)


「でも…」


私はみんなの方を振り返った。


翔だけには目を合わせずに…。


私に向けられる目が、さっきの殺気立った目だったらと考えると見れなかった。


「俊、今日の夜8時、電話するから。1人だけにしておいて」


「…わかった」


私はそれだけ言うと、力が抜けた2人の腕を振りきって大通りの方へ戻った。

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