アタシはイレモノ
それからケンジ君の話を少しだけして、あたしたちは家に向かって歩き出した。


ケンジ君の葬儀は明日行われるようで、栞理たちはもちろん参加する。


あたしは少し悩んだものの一度は一緒に遊んだ関係だし、もしあの調子で遊んでいれば好きになったかもしれない相手だ。


そう思うと、葬儀くらい顔を出さなきゃいけないような気がした。


明日は日曜日に半日登校したぶんの振り替えで、午前中授業で帰れる日だ。


栞理は最初から学校を休んで葬儀に出るつもりだったらしい。


それならあたしもそうしよう。


他にも仲良くなった子達が参加するらしいけれど、栞理が一緒の方が参加しやすいし。


そう思い、あたしたちは道の途中で別れたのだった。
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