アタシはイレモノ
ニコニコと笑いながらそう言う亜耶。


信じられない……。


あたしは唖然として声も出せなかった。


付きさっき声をかけられたということは、ナンパだろう。


しかもあんな怖そうな3人組。


それなのに、亜耶は彼らに付いて行こうとしているのだ。


「ダ、ダメだよ!」


あたしは亜耶の腕を掴んでいた。


3人があたしに鋭い視線を送ってくる。


邪魔するな。


そう言われているのがわかった。


でも、この状況でほっとけるわけがない。


川上君だってほら……クルッと顔を向けると川上君は興味なさそうにあくびをしている。


なんで!?


自分の好きな子が危ない状況なのに、どうしてあくびなんてしていられるの!?


「じゃ、俺たちは帰ろうか」


「はぁ!?」


あたしは川上君の言葉にまぬけな声を上げていた。
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