〜はどちらを選ぶだろう・・・あなたはどちらを選ぶ!?
『共存』
私の名はベルモンド。




国王の指令により、

ここ"モーゴンの森"殲滅

のため、10人部隊で

やって来た戦士。

"モーゴンの森"に住む、

モーゴン一族は

モンスター"モーゴ"と"人間(ヒューマン)"

とのハーフ。

我が国シモンにも、

数は少ないが、モーゴン一族が

暮らしている。

力も弱く、おとなしい性格と

普通の人間と違う見た目から、

疎外され生活していた。

度々人間と揉め事を

おこすこともあり、

今回の殲滅の指令が

下った。

もとのこの森さえなくなれば

我が国に、もう

入ってこないだろうと

いうことで。





極秘に遂行される

予定ではあったが、

仲間から話が漏れたのだろう。

森に入るとモーゴン一族が

待ち構えていた!

そこで私達はモーゴン一族の

"本来の力"を

見せ付けられた。

この森は不思議な

霧のようなもので

包まれており、

モーゴン一族はそれを

吸うと攻撃的になり、

筋力も増加して

強靭な肉体になっていた!

我が国で見る姿とは

全く別の様相に・・・。





我々戦士10人での攻撃も虚しく、

戦いはすぐに終わり、皆

囚われの身となって

しまった・・・





しばらくして、

モーゴン一族のリーダーらしき男が

姿を現した。

しかし、その言葉は

全く理解できず、

何を言っているのか・・・

表情から、怒っていること

ぐらいしか分からなかった。



するとそこにもう一人、

モーゴンの女が現れた。

「どう?私たちの気持ちが

わかった?」

この女は、我が国

シモンの言葉で話してきた。

「今のあなたたちの状況、

一ヶ月前の

私たちといっしょね」

すると女は一ヶ月前の

話しをはじめた。



かつてシモン国で囚われ、

一方的に分からない

言葉で責められ、

国を追い出されたときのことを。

そのとき何人もの仲間が

命を落としたことを・・・。





女は突然服を脱ぎ、

こちらを睨んだ。

その体には

無数の傷があった。

縫い跡もいくつもあった・・・

背中には"バケモノ"と焼印が

押されていた・・・。






何も知らず、ここまできた

自分を恥じた。

まさかこんなことが

起こっていたのかと・・・

いや、こんなことを

我が国で行っていたのかと・・・



「我々は、あなたの国のような

野蛮なことはしない。

真実に目を背けないで。

明日の朝までにどうするか、

考えてほしい・・・」





皆で話し合い、

モーゴン一族に

協力することに決めた。

我々といっしょにシモン国に

戻ろうということに。





翌朝、それを告げると

女は喜び、シモン国へ行く

準備を始めた。

しかしこれは作戦であった!

協力するふりをして、

森を出た瞬間、

モーゴン一族を

いっきに討つと!!

森から出れば、あの

霧もなく、おとなしい姿に戻る。

そしてそこを討つ!!!





・・・しかし私は

納得していない。

これで本当にいいのか・・・。




何とかほかの9人を

説得するか・・・それとも

ここに来た目的を果たすか・・・

しかしあの

モーゴンの女の話しを

聞いた今では

それが正しいことかどうか・・・

我が国の平和のためには

どうすれば・・・





ベルモンドは、

どちらを選ぶのだろう・・・

あなたはどちらを選ぶのか!?




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