ずっと君を見ていた……
「うっ……うっ……。」

私は部屋で1人泣いていた。


右肘に違和感を感じたのは、最近だった。


病院に連れていってもらったら。


「このままピッチャーをしていたら、腕を動かせなくなります……。」


絶望的な言葉だった。


私は小学校で、ソフトボール部のピッチャーをしていた。


肘を痛めたイコール、もうソフトボールが出来ない……。


大好きなソフトボールを出来ないと言われた事は、私には死ねと言われているようなものだった……。


グルグルと包帯を巻かれて、見た目にも痛々しい……。


どれくらい泣いていたのか分からなくなっていると、突然バタバタと階段を駆け上がり、続いてバン!!とドアが開いた。


「澪!!」


真っ黒日焼けボウズの海人がハァハァ言いながら立っていた。


「か……海人ぉ……。わ……わた……し、もうソフトボールで……きなって……」


とまる術をなくしてしまった涙が、あとからあとから溢れてくる。

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