私はアイツが大っ嫌い！

嫌いな理由

｢あの私帰りますから！ってか！要は！？｣





一緒にいたはず。






｢あーあの男なら俺が帰らせたよ。てか、別れさせたから｣






｢…はい！？｣






今なんと？






｢あれ君の彼氏でしょ？俺が、こういう事だからって言ったら睨んで逃げてったよ｣






｢どういうこと！？なんで！？｣






｢って俺と君抱きついちゃったしね、彼氏さんの前で｣






｢それはあなたが勝手に…｣






｢でも理解してくれたんじゃない？彼、何も言わなかったけど｣






そんなことが…許されるわけ…






｢でも君…あの男のこと大して好きじゃないでしょ｣






｢なっ！…あんたに何が分かるんですか！とにかく私帰ります！｣






ここにいるだけ危険だ。






｢んー、送るよ？｣






男は言う。






｢結構です！｣






これ以上関わらないでよ！






｢道分かるの？｣






｢…｣






まずここがどこなのかさっぱりで。






｢なら送るよ｣






そいつはそう言って私の頭をポンっと一瞬撫でた。