最強ヤンキーとおてんば美少女

「菜々は蓮の初恋の相手なんだ。そして、菜々も蓮のことが好き。今もな」



「そういうこと…」



「けど、蓮は今菜々のことは好きじゃない。それは言える」



「じゃあ…なんであんなに岡本菜々を大事にしてるのよ？！」



「それは…菜々の親のせいだと思う」



「親？」



「菜々の親、昔から仕事ばかりで菜々のことほったらかしにしてたんだ。その時、菜々を助けたのが蓮だったんだよ。蓮は絶対寂しい思いをさせないからって菜々に誓ったんだ」



「なによ…それ…」



「奈穂…？」



「そんなことで蓮くんに執着するの？！なら…なら姫歌はどうなるのよ？！？！あいつより、姫歌は…！！」



「奈穂…ちゃん…？」



「ごめん、姫歌…」



「ううん」



「姫歌、なにかあったのか？」



「え？なにもないよ」



心配そうに聞く矢島に私は精一杯の笑顔を見せた



ガラガラーー



いなくなっていた蓮と菜々ちゃんが戻って来て私たちの元へと来ると



「なあ、これから菜々も一緒にいてもいいか？」



ドクンーー



「なんで？」



眉間にしわを寄せて奈穂がそう聞いた



「俺と2人でいるよりみんなといたほうが楽しいだろ？」



「俺は別にいいけど…」



「姫歌は？どうだ？」