最強ヤンキーとおてんば美少女

蓮が私を抱きしめながらそう言った瞬間、クラスの女子の悲鳴が教室に響き渡った



「お前ら、こいつに手出したら…どうなるかわかってるよな？」



ピキッ



最後の部分をいつもより声を低くして言った蓮が怖くてみんな固まってしまった



「ちょっと、蓮。みんな固まってるでしょ？！やめなさいよ、ただでさえあんた怖いんだから」



「あ？怖くねーよ」



「はいはい。無自覚ね」



「お前に言われたくない」



「はあ？！私のどこが無自覚なのよ？！」



「全部」



「あんたねぇ…！」



「まあまあ、2人とも落ち着いて…」



「戻ったわね」



「戻ったな」



喧嘩をする私と蓮をなだめる奏くん



そんな私たちを見て涼しい顔をしてそう言う奈穂と矢島



「そうだ、姫歌」



「なに？」



「今日俺ん家に来い」



「……はっ？！」



「真っ直ぐ帰るなよ」



「ちょ、ちょっと待って！！なにいきなり！！なんで私が蓮の家に行くの？！」



「そりゃ、お前を紹介するためだよ」



「…早すぎだと思うんだけど…」



「拒否権なしな」



「またそれ…？！」



「っていうのは嘘で、母さんがお前に話があるんだってよ。いい加減連れて来いって怒られたから連れてく」