最強ヤンキーとおてんば美少女
上原さんはまさか、私が助かっているとは思ってなかったのか驚いた声でそう言った



「蓮くんね…?」



「えっ…」



なんで知ってるの…?



「蓮くん、授業途中で抜け出してなにかと思ったら…あんたのこと探してたのね…?!」



そっか…授業抜け出したって言ってたから上原さん知ってるんだ…



「なんであんたなのよっ?!許さない…蓮くんにこれ以上近付いたら許さないんだからっ!!」



そう言って上原さんは私の頬を叩こうと右手を振りかざした瞬間



「姫歌にこんなことしたのやっぱりお前だったんだな?」



聞きなれた低い声がした



「れ、蓮くん?!なんでここに?!」



「お前が姫歌を閉じ込めたってことをある子から聞いてな。それでお前の後をつけてた」



「そんな…」



「俺、言ったよな?姫歌に次なにかしたらただじゃおかないって」



「だって…!この子が蓮くんと奏くんにつきまとってるから、2人から遠ざけようと思って…!」



だから、私はつきまとってないってば…



「あ?姫歌が俺らにつきまとってるって?こいつが言ったのか?」



そう言いながら蓮は私のことを指差した



人に向かって指ささないでよ…



「いや…その…違うけど…でも!」



「でも、なんだ?」



「目障りだから…いなくなればいいって思ったから…!」

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