最悪な初恋

友達

大学に入ってもうすぐ一ヶ月。
内気な性格までは直せず、友達はまだいない。

服装は…毎日のように雑誌で研究した、頑張り過ぎないオシャレってのを意識している。
洋服に大金を使える訳じゃないから、基本的に着回しの出来る服。

いつも通り講堂のちょっと後ろ側に座り、授業が始まるのを待つ。

午前の授業はこれで最後。終わったら一人寂しくお弁当だ。


「内山さんだよね?」

顔を上げると可愛い女の子が立っていた。

【何?呼び出し?】

私はバイトとイジメられる時以外、人に名前を呼ばれない。

『…そうです。』

「そんなにビックリしなくて良いのに♪ただ話してみたいなぁ。って思って声かけたの♪良かったら今日一緒にお昼食べない?」

…嘘でしょ?私こんな事言われたの初めて!

「嫌だった?」

『ううん!ちょっとビックリしただけ。本当に一緒に食べて良いの?』

「嫌だったら誘わないって♪じゃあ授業が終わったらね!」

そう言って彼女は行ってしまった。

嬉しい!声をかけてもらえるなんて初めてだし、お昼に誘ってもらえるなんて!

早く授業終わらないかなぁ。
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