最悪な初恋

待ち伏せ

翌朝、学校の玄関で事は起こった。

いつも通りの朝になるはずだった。
いつもと同じ地味で平凡な一日が始まるはずだった。

下駄箱前に長野リュウがいる。誰かと待ち合わせかな?まぁ、私には関係無いけど。

「おはよ♪」

『………。』

「おはよってば!麻衣子!」

『…は?…私ですか?』

「以外にいないでしょ!おはよ♪」

周りを見渡せば確かに2人しかいない。
てか、私の名前知ってたの?

『…おはようございます。』

「やっと返してくれた。せっかく待ってたのに無視たれたかと思ったじゃん!そうそう!アドレス交換しよ♪」

『なんでですか?』

可愛いない返事。…待ってたって私を?なんで?

「なんでって、クラスメートじゃん?敬語禁止ね♪」

『はぁ…』

「だから!アドレス!早くケータイ出して♪」


勢いに押され差し出しケータイをいじり、長野リュウは赤外線でアドレスを交換した後、颯爽と教室へ行ってしまった。

何だったんだ?あれは?
からかってるだけだろう。
メールなんて来る訳無いし。
私も送る勇気も無い。
そう思い私も教室に向かった。
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