最悪な初恋
…ダメだ。生まれてから今まで、恋愛という所からとてつもなく離れていた私にとって、デートというのはまさに未知の世界!考えてみれば男子と二人きりというのも初めてだ!

会話なんて緊張して弾まない。リュウも【つまんない女】ってきっと思ってるだろうな。
あぁ。早く帰りたい。デート(?)は嬉しいけどこれ以上嫌われたくない!


「さっきから静かだね。どうしたの?」

『いや…なんで私に声かけて、しかもデートに誘ってくれたのかなって思って。』

「う〜ん。興味があったから。」

『興味?』

「そう!いつも大人しくて、何を言われても黙って耐えてるから、本当はどんな子なのかなって思ってさ。もしかして迷惑だった?」

『全然!あの時助けてくれて嬉しかった。でも…実際どうだった?つまんないでしょ?』

「そんな事無いよ!優しくて良い子だよ?」

『ありがとう。』
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