不良の俺とクールな後輩

それ理由になってねぇから


******


「おい!おい、寝るな吉原!!」



名前を呼ばれてる気がして




俺はゆっくり頭を持ち上げた。




午前の授業はずっと寝通してたから頭が痛いのと


昼前で腹が減ってるのとで




俺の気力が元々100あったら今は5ぐらい



「いつもいつも寝やがって…!去年からだよな。よく2年に進級出来たな!」




うるさい英語の教師は


俺が機嫌悪そうに睨んだことで一瞬言葉に詰まった。




「と、とにかく!放課後に職員室に来なさい!」




……は?




俺がよく状況を飲み込めていない内にチャイムが鳴って




教師は逃げるように教室から出て行った。




「うわぁ…先生よくやるよね。」



「ほんとほんと。あの吉原君に喧嘩ふっかけるなんてね。」




「あの先生放課後に消されるんじゃね?ハハハ!」



「おいやめとけよ。吉原に聞こえたら俺達が消されるぜ。」





聞こえてるし




その前に消したりするわけねーだろめんどくさい




だけどこんな言葉には昔から慣れていて




まともに友達がいたことのなかった俺はもはやなんとも思わない。






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