精一杯の背伸びを
「あの人と結婚するんでしょ?」
尋ねたというより確認だ。
「幼馴染より、恋人のご機嫌取りが優先よ」
悪戯っぽく笑った。
彼が目を見開いた。
「仁くんとどれだけ一緒にいたと思ってるの?わかるよ。それくらい。私のことを仁くんが知っているように私も仁くんを知ってる」
何も言わない仁くんに確認が確信に変わる。
彼女を紹介された瞬間、心は動かなくなった。
もう、仁くんなんて、どうでもいい。
そう自分の心の中に線を引いた。
心が石のように固まり動かなくなる。
揺らがない。
その心のまま。