イケメン弁護士の求愛宣言!
「癒される……?」

今まで、自分にそんな雰囲気があるなんて思ってもみなかった。

勇一だって、そう言ってくれなかったもん……。

だけど、昨夜夏帆にも言われたばかりで、来島先生の言葉を少しは素直に受け止められた。

もちろん、真斗さんについでエリート弁護士先生に告白されて、戸惑うほうが大きいけど……。

「そうだよ、癒される。真斗も由依子ちゃんと親しくなりたいみたいだし、もしかしたら、もうなにか言われてるのかもしれないけど……。オレと付き合ってくれることを、考えてくれないか?」

二日連続で告白されたのは、自分史上初めてで、混乱具合はハンパない。

来島先生に対しても、あいまいに「はい……」と返事をしてしまった。

拒否する理由も見当たらないし、さすがに即答で拒めないから。

ただ、真斗さんの告白とまるで『両天秤』に掛けたみたいで、良心がズキズキ痛む。

それは、真斗さんと来島先生のどっちに悪いと思ってるんだろう……。

そんなことを考え始めてしまって、その後のランチは、美味しさなんて分からなかった。
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