~Still~
「美人に誘われて飲めないなんて、言えないすもんねー」

「バカか!俺は余裕だ」

数分後、テキーラが運ばれてきてエレナと隆也の前に置かれると、一瞬で皆が静まり返った。

「いくわよ」

エレナはそう言って、グルッと全員を見回してニヤリと笑った。

左の手の人差し指と親指の間に塩をおき、そこにギュッとライムを搾ると、エレナはそれを一気に舐めとり、ショットグラスを豪快に傾けて、テキーラを飲み干した。

その仕草は実に絵になり、皆が息を飲んだ。

エレナは顎を上げて微笑み、隆也を見つめた。

「エレナちゃん、かっこいー!」

隆也はショットグラスをひとつ指先で持つと、塩も舐めず、ライムも噛まずにグラスを空にした。
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