恋のデザインは色鮮やかに。
私が目を覚ましたのは会社の休憩所。


まだ眠たいと訴える身体にムチを打つ。


そこには出社したばかりらしい真央さんや樋口さん、篤人君がいる。


「おはよう、ナルちゃん。

こんな所で寝るなんてさすがレイの担当ね。

…ん?
ってことはここにレイと2人だったってことよね?
大丈夫だった?」


大丈夫って何がですか?


「レイだってその辺はしっかりしてるよ。

ナルちゃん、毛布落ちたよ」


そう言って、私の側に落ちていた毛布を拾い上げてくれた樋口さん。


「ありがとうございます」


この毛布、レイさんのベッドの上に置いてあったもの…。


私が寝たあとにかけてくれたんだ。


あのレイさんが。


自然と顔がほころぶ。
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