俺たちの妹・2
ピンポーン

突然、家のチャイムが鳴った。

「はい」

「あ、桜?葵だけど」

「ちょっと待ってて」

葵が来るなんて珍しい。

ガチャ

「どうしたの?」

ドアを開けて聞く。

「いや、明日の変装グッズ持ってきた」

大きな紙袋を私に差し出してきた。

中身を見ると、ウィッグ、鞄、服と一式が入っていた。

「ウィッグとか誰が用意したの?」

「あ、それは俺の姉ちゃんが美容師だから、借りたんだ」

葵の後ろからひょっこり顔を出した悠斗くん。

「悠斗くんも来てたんだ。ありがとね」

「一度着てみてくれる?」

「ん、いいよ。じゃぁ、リビングで待ってて」

2人を家の中へ招き入れた。

私は自分の部屋へ行き、服を着て、ウィッグをつけた。

鏡を見ると……





別人がいた。



みぃ以上とはいかないけど、私もそれなりに可愛いじゃん。

なんて自画自賛。


みぃに似せる為には、声はあまり張らずに、おしとやかにしなくちゃね……
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