俺たちの妹・2
「……………私の手を煩わせる人は迷惑なだけよ」



「ねぇ、あんたさ、ここまで1人で育ってきたなんて思ってないだろうなっ‼︎」

「え?」

突然悠斗くんが喋り出した。


「生まれてから今まで、誰にも迷惑を掛けてないなんて言わないよな?」

「掛けてないはずよ」


「「「……………」」」


「あんた、一度過去を振り返ってみてもいいんじゃね?誰の手も煩わせずにここまで成長出来てたらほんと凄いよ」

「……………私は迷惑を掛けない様に生きてきたのよ」

「そう言ってる割に、みぃちゃんには迷惑を掛けてると思うけど?」

「そ……それは……」

「知らない、気づいてないところで迷惑を掛けてる事もあるんだよ」



悠斗くんの言葉には重みがあった。


「みぃにはもう関わらないで。
みぃから直接は聞いてないけど、きっとみぃも迷惑してるはずだから」

葵の言葉に小さく頷いた彼女。

少しでも彼女の考え方が変わればいいな……


そう思わずにはいれなかった。
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