俺たちの妹・2
「じゃぁ、今日はこのまま診察受けて帰りましょ」


「……………回診してから」


「っ司さんっっ‼︎」

日向の顔が怖かった。

「……………わかったよ。じゃぁ、先輩に声掛けて帰るよ」

そう言って、立ち上がった瞬間、


フラ


目の前がグラリと揺れて、思わず机に手をついた。


「司さんっっ‼︎」


「……………だ、大丈夫。ちょっと目眩がしただけ」


「立つ事もままならないのに、回診なんて無理ですからね」

日向の言う通りだった。

「そうだね。大人しく帰るよ」

「俺がここで診察したら、薬出せますよね?ここでやっちゃいましょ」


そう言って、俺を患者用の椅子に座らせる日向。

前園さんもそのつもりらしく、補助に回ってくれている。


「いつからですか?」

「朝から」

「違います。前兆ありましたよね?」

「日向…………お前凄いな」

「いや、医者ですからね」


「数日前から、朝起きると怠い事はあったけど、仕事始まると治ってたから、気にしてなかったんだ。でも今日は治らなくて……」

「分かりました。気分悪いとかはないですか?」

「それは大丈夫」

「じゃぁ、診察しますね」

そう言って診察を始めた日向。


こんな日向の姿を見る事はあまりないから、ある意味良かったかも…。
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