俺たちの妹・2
「いい心がけですね」

司さんは、俺の言葉を聞いてはにかんだ。

「心配掛けたくない相手がいるっていいな。日向も早く彼女作りなよ〜」

まさか司さんにそんな事言われるとは思ってなかった……

「いい人がいれば……」

「日向はいつもそうやってはぐらかすんだから。ま、みぃの事よろしく。
余りにも辛そうなら連絡頼むね。すぐ行くから」

「分かりました。美晴が辛そうな時は連絡します」


そう言葉を交わして、司さんと別れた。




点滴処方してくれて良かった。

多分あまり食べれてないだろうし、熱も上がってたら、体力も奪われるもんな……


そんな事を考えながら家路を急ぐ。





「あ、日向くんおかえり」

家に着くと、キッチンに彩さんがいた。

「彩さんただいま。美晴の様子はどうですか?」

「みぃちゃん、あれから暑いて言って今冷やしてるところ。熱は38.6まで上がったの。でもまだあんまり下がってないわ……」


俺の聞きたい事を全て話してくれる彩さんは流石だな……


「分かりました。点滴司さんに処方してもらったんで、打っておきます。これで落ち着くといいんですけど……」
< 225 / 612 >

この作品をシェア

pagetop