俺たちの妹・2
そして美晴の部屋に入って驚く事になったんだ。

朝方は大丈夫そうだったのに、この数時間で悪化した体調。

見るからに辛そうだった。

無理はしてないと言う美晴。

そりゃ司さんも葵もいる側で無理はしないだろうな……



とりあえず、俺も仕事があるし、病院へ連れて行く事にした。


急激にぐったりしている美晴は辛そうだった。

司さんの診察室へ入ると、美晴を見た司さんも驚いていた。


頭痛と目眩と怠さと咳……


こんなに一度に重ならなくてもいいのにな……


それに加えて発作も起こりそうって……

見てるこっちが辛くなる………


そんな美晴を残して仕事に行かなきゃいけないのが辛いけど、行かなきゃ美晴に怒られそうだし……


そんな葛藤の中、仕事へ向かった。




「おはようございます」

そう言いながら医局に入る。

「日向、おはよ」

「佐々木先生おはようございます」

「日向がギリギリって珍しいな。寝坊か?」


「いえ、朝早くに病院には着いてたんですけど、妹の診察に付き合ってて……」

「みぃちゃん、体調悪いの?」

「昨日、少し遠出をしたんですけど、その疲れが出てしまったみたいで……」

「そっか〜。長引かないといいけどな。俺にできる事あったら言って?
彼方の代わりくらいはやるよ?」

「どうしてそこまで……」

佐々木先生にそこまでしてもらうのは申し訳ない。

「ん?みぃちゃんに『まとくん』って呼んで欲しいから」

佐々木先生の言葉で一気に気が抜けた。

「ま、あんまり一人で張り詰めるなよ。司も俺も、葵も彼方もいるんだからな」

佐々木先生は、こうやって冗談を交えながら、人の気持ちをいとも簡単に楽にする事ができる人だったりする。
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