俺たちの妹・2
「じゃぁ、明日朝から向かうね」

そう言って電話を切った葵。

「葵も付き合ってくれるの?」

「当たり前だろ。みぃの家族が困ってる時に力になれるのは嬉しいしね。それより彩さん、妊娠してたんだな。全然知らなかった……」

葵には私からは伝えてなかったしね……

「安定期に入ってからみんなに知らせるつもりみたいだよ」

「じゃぁどうしてみぃは知ってるの?」

「彩さんが、私の看病してくれた時に何となく感じて、彩さんに聞いたらそうだったの」

「……………みぃ、ほんと凄いな」

「そんな事ないけどね………」

「妊娠って……どんな感じなんだろ」

葵の小さな呟きが聞こえてきた。




「私も分からない。自分のお腹の中に赤ちゃんが出来るんだよね……」






私もいつかは………と思うけど、

正直、私には妊娠は難しいかもしれない。


日常生活でもすぐに体調崩すほど病弱だし、喘息もあるし、妊娠生活や出産に耐えられる体力の自信もないし………







でも、もし可能なら………


いつか……………いつか


葵との赤ちゃんが欲しいな……

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