俺たちの妹・2
「はぁい」

ほんとは行きたくない……

つーくんに、いつ学校を辞めるように言われるのか、毎回不安だし。

検診にはひな兄か葵がいつも付き添ってくれるから心強いんだけどね。

でも隠し事なんて出来ないから、私の体調はみんなに筒抜け……

みんなに迷惑掛けないように、体調管理はしっかりやらなきゃね……

最近気温も落ち着いてきたし、まだ春だし、大丈夫。


ピンポーン

そんな事を考えていたら、いつの間にか葵が迎えに来てくれる時間だった。


「美晴、まだ用意出来てないから上がってきてくれる?」

インターホンで私の状況を葵に伝えてくれてるひな兄。

暫くすると葵がやってきた。


「みぃ、おはよ」

「葵、おはよ」

「鞄取ってくるから待ってて」

そう言って席を立とうとすると

「美晴、薬飲んでから」

ひな兄に言われて薬の存在を思い出した。

「あ、忘れてた」

貧血を抑える薬と喘息の発作を抑える薬は、最近の私には必要不可欠なものだった。

いくつかの薬を水で流し込むと、部屋へ戻った。
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