俺たちの妹・2
「葵、お前既に医者みたいだな」

仁が真剣な顔つきで言ってきた。

「そうか?」

「そうそう。考え方もだけど、司さんとの会話とか医者同士な感じがした」

楓も驚いている。

2週間に一度、みぃの検診だし長年付き添ってきてるから、俺の中で全く違和感はなかったけど、傍から見たらそうなのかも知れない…

「葵とはこういう会話結構してるかもな。日向や彼方と喋ってるみたいな錯覚に俺も時々なるよ」

司さんもまさかの参戦だった。

「や、でも俺なんてまだまだだし、ひな兄やかな兄にはまだまだ及びませんよ」

「知識はまだまだでも、考え方が患者思いの医者みたいだよ。葵は」

「これからも、そうなれるように頑張ります」

「期待してるよ」

そう言って、司さんは俺の方をポンっと叩いた。




司さんは、検査の機械を片付けて、みぃの服装を元に戻した。

「みぃ。検査終わったよ。起きれる?」

優しい声で眠っているみぃに話しかける司さんも患者思いだよな。

「ん……つ、くん?」

みぃはゆっくり目を開けた。

「よく寝てたね。検査終わったから、診察室へ戻ろうか…」

「………はぁい」

みぃはゆっくり起き上がった。


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