俺たちの妹・2
それからみぃはひな兄のお迎えで帰っていった。

「みぃちゃん、嬉しそうだったね」

「そうだな。やっぱり不安だったんだな」

楓の言葉に頷いた。

「みぃちゃんって間近で見たらほんと可愛いな」

「俺のみぃだからな」

仁の言葉に思わず食いついた。

「わ、分かってるよそれくらい」

仁は俺の態度に驚いている。

「仁、葵はみぃちゃんの事になると、怖いよ~」

「っっっ!! 大丈夫、絶対狙わないから」

「ならいいけど……」

少し安心して、司さんの元に近づいた。




「ってか、葵とライバルになんてなりたくなんかねぇ」

「それは俺も同感」

二人の会話は俺には届かなかった。






その日から2週間、司さんに色々教えてもらいながら、充実した日々を過ごした。

司さんは、俺たちには厳しくもあり、優しくもあった。

患者さんには、真剣に向き合い、優しい言葉を掛けていた。

俺もこんな医者になりたいと強く思った。

実習を経験をして、俺と楓と仁は必然的に仲良くなったのは言うまでもない。


とても有意義な実習だった。
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