俺たちの妹・2
「バカだな……そんな事思うわけないだろ?」

ひな兄は、私の頭を撫でながら言った。

「でも……でも何も出来なくなるかも知れないよ」

「あぁ……」

「大学、辞めたらずっと家にいるなんてお荷物じゃん」

「…………」

「心配かけて、負担かけるだけの存在だよ」

「…………」

「私もみんなと一緒に…………」

「みんなと一緒に?」

「働いてみたい。社会人になったら、迷惑かける事が減るんじゃないかなって……」

ひな兄は、私の言葉をしっかりと受け止めてくれた。

「美晴、働いてみたいの?」

「…………うん。私に出来ることをしてみたい」

ひな兄には初めて打ち明けた言葉をだった。

「どんな事したいの?」

「大学もまともに通えない私には、出勤して働くって事は難しいんだと思う。だから、在宅ワークがいいかなって……」

「在宅ワークか……」

「それにね、定期検診の時に、入院している子ども達と遊んであげたい」

この事は、少し前に思った事。

検診の時にたまたま小児病棟の前を通ったら、入院している子どもや達が、絵本を読んだり、折り紙をしたりして遊んでいたのを見かけたの。

私も小さい頃入院中は寂しい思いをしたから、出来るなら遊んであげたいなって……

「兄貴と司さんと相談してみるよ。美晴の希望に添えるように」

ひな兄からまさかの言葉が聞けた。

「ほんと?」

「あぁ。だから、そんなに自分を追い詰めるな。美晴は笑顔で居るのがいいんだから」

< 573 / 612 >

この作品をシェア

pagetop