俺たちの妹・2

日向side…

司さんからの話を聞いて、美晴は落ち込んでいたけど、葵からの励ましがあって、気持ちが落ち着いたみたいだった。

最初、葵に一緒に住ませて欲しいとお願いされた時はビックリしたけど、今の美晴を見ると、反対しなくて良かったんだなと思えた。

葵は、医者としての道のりは長いし、まだまだこれから頑張らなくちゃいけなくなる訳で……

その間、美晴はきっと自分に出来る事を探し出すだろう……

俺や兄貴は働かなくていいと思ってるんだけどな……




体調も落ち着き始めて、退院の目処が付いてきたある日。

美晴の病室へ向かうと、

「ひな兄……葵と一緒に住む事許してくれありがとう。私にできる事は頑張るね」

今まで通りの生活をしてくれたら俺たち家族は嬉しいんだけどな。

「無理しちゃダメだよ。いつものペースでやらなきゃ、オッケーした意味がないからね」

「うん、わかった……」

美晴は苦笑を浮かべた。



数日後、無事に退院出来る事になってみんなホッとしていた。

< 577 / 612 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop