俺たちの妹・2
「さ、美晴行こうか」

「うん。由奈さんありがとう」

「それじゃぁ、日向先生お願いしますね」

前園さんは病室から出て行った。

「あ、あぁ…」



「……⁇ひな兄どうしたの?」

「いや、何でもない。じゃぁ、そろそろ行こうか。今日から葵も兄貴も彩さんも新も一緒だよ」

「嬉しい。賑やかになるね」

「そうだな。でも美晴はいつも通りの生活をする事が大切だからね。みんながいるからって張り切っちゃダメだよ」

「はぁい」

「そうじゃないと、みんなが集まる意味がないからね」

「……そうだね。気をつけます」

美晴はすぐに頑張りすぎるから、気をつけてもらわないと……


荷物を持って、病室を出て、駐車場まで2人でゆっくり歩く……

美晴を急かす事は基本的に誰もしない……

何がきっかけで発作が起こったり、体調不良を引き起こすかが分からないから、避けれる事は避けないとな……



「葵はどこの部屋?」

歩きながら尋ねてきた美晴。

「使ってない部屋がまだあっただろ?そこを葵に使ってもらおうと思ってる」

「そっか、まだ一部屋あったね」

葵の部屋も決定した。

「楽しみ?」

「うん、入院中はイヤな事ばっかりだったけど、いい事が待ってた‼︎」

美晴の嬉しそうな顔が見れて良かった。
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