俺様社長の飼い猫
4.猫との愛は、長続きしない
《紫音side》

目がさめると、オレの腕の中で寝息を立てて眠るスズの姿があった。

…昨晩、2人の気持ちを確かめ合った。

最初は気付かなかった。

まさか、スズに好意を抱いているなんて。

守りたい、傍におきたい。

その想いは、スズが好きだったから。

…こんなに人を好きになったのは初めてかもしれない。

「…ん…ぁ」

目を覚ましたスズがオレに気づくと、頬を赤らめて布団に潜り込む。

そんなスズが可愛くてそっと布団を剥ぐと、スズをギュッと抱きしめた。

「…おはよ、スズ」
「…おはようございます」

そう言ったスズは、少しはにかんだ。

…幸せって、こういう事なのかもしれない。

そう思った。
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