1番近くて1番遠い恋
第一章
あいつに好きとか言えないまま
終わってしまった卒業式。

外に出た瞬間突然
大雨がふりだしたの。

私の心の天気とおそろいだった…

傘も持ってなくて
ひたすらに困っていたら

「傘もってねーの?」

振り返るとあいつだった
自分の傘を太陽みたいな笑顔で
私に押し付け友達の方に走って行った

その遠ざかる背中が
びっくりするくらいかっこよかったのと
しばらく会えなくなるのが寂しいので
ちょっと泣けた
あ、ありがとうって言えなかったな…

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