あかねいろ Thousand Leaves! 完全版
私は、恐る恐る千隼を抱き上げた。

「こ、こわ…」


優斗が近づいてきた。

千隼ごと私を抱きしめて、キスをした。

「イメトレ」

「は?」



優斗が、いつもとは違う顔をしていた。

凪の海…みたいな。

「愛してるよ」


息が止まった。

そんなこと言われたことない。

「み、みぃとぅ…」

今度はちょっと深いキスが来た。



「っくしゅっ!」

腕の中から、可愛いくしゃみが聞こえた。
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