強引な彼との社内恋愛事情
だけど、別に行きたいなんて思うわけもなく。
「そっか。広重、楽しんでおいで」
ズズズと緑茶をすすった。
「千花さん、来ないんですか?」
「だって、誘われてないもの」
「行っちゃえばこっちのものですよ」
「いや行きたくないけど」
「千花さんが来なきゃ花見が始まらないです」
「……広重、うざい」
と言うと、心底哀しそうな顔をするから、意外に面白い奴かと思った。
そういえば、広重と二人きりでランチに来たことなんてなかったな。