ラブレッスン
そこまで考えてまたアルバムを1組から見直した。






「居た。1組……結城歩って英語科だったのね。」





開いたページの男の子の最後に載ってた結城歩。





今よりほんの少しだけ少年っぽさを残した、だけどほぼ変わらない男前な顔写真がそこに写っていた。





その隣には山内雅司と書かれた見覚えのある男の子もいた。





美容室で会ったマサだわ。




そうだ。この6人の女の子がもし結城歩の知り合いじゃないなら、マサにも知り合いじゃないか聞いてみよう。





二人にはすごく迷惑な事かもしれないけれど、まずは知り合いか聞いてみないと。





もしそれで知り合いじゃないのなら、この書き写した住所に訪問するしかないわね。






もし、誰もあの時の女の子じゃなかったら





「諦めるしかないわね。」





本来戻ってこないと思ってたんだもの。






でも…どうかお願い…この6人の中にいてくれますように。





そしてもう半分のしおりが戻ってきてくれますように。





そう思いながらアルバムを引き出しにしまってエレベーターへと向かった。



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