ラブレッスン
言ってることを理解するのと、綺麗な顔が近付いてくるのがほぼ同時で。









ビタンッ!!











『ーッ。痛ってー……』





気付けば思いきりスベスベの頬を叩いてしまっていた。





私を殺しかねないような、睨みをきかせる彼を押しのけて、
逃げるように屋上を後にした。






何なのあの男っ!?




確かにいい男だとは思うけど。




それを鼻にかけてるあの態度!!



女がみんな自分に惚れると思ったら大間違いよっ!





なんて本人には怖くてとても言えないけれど、

心の中でボロクソに罵りながら、




私の前に彼を叩いてた女の人みたいに乾いたいい音で叩けなかったのは何故かしら?




もっと思いきり叩かないと鳴らない音なのかしらね…
なんて思いつつ、仕事に戻った。



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