学生戦争

入学

入学式というだるい式も終わり、私は指定された教室へ足を向かわせた。


ふと、窓の外を見る。
入学式に参列していた在校生が帰寮していた。
その遥か向こうには、意味のなくなったボロボロの壁。
その壁はこの国を守るように囲っている。

意味はなくなったが、その壁は200年経った今でも取り壊されることなく、そこにある。

この壁はおよそ200年前に作られたという。
曖昧なのは、実際いつ出来たのか分からないから。
でも、政府が壁の一部を分析した結果、200年前が物質で作られていることが分かった。


200年前。
中学校の教科書には、その日は誰もが疑うほどの良い天気だと書いてあった。
そんな日に、アイツらはやって来た。
アイツらは、海を支配し、空を支配し、ゆっくりと私達の元へ手を伸ばした。

アイツらを政府はルーシアと呼び、その存在事態を消そうとした。
海軍、陸軍が手を組んだが、それは叶わぬものとなって、沢山の人の命を奪った。

いくつもの、国が消えた。
何人もの、人が死んだ。

大人たちは、そんなルーシアに怯え、逃げた。
大人たちは、そんなルーシアと戦う武器を私達に押し付けた。


今、ルーシアと戦う権利を持つのはこの学校を含め12校の生徒のみ。
それ以外の大人、子供は戦うことを法律で禁止された。


私は大切な人を、ルーシアに殺された。
だから私は誰かの大切な人を奪い続けるルーシアの存在をこの世界から消すために、パートナー、寮制のこの神が丘高校に入学した。
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