※その恋、ワケありにつき。
うわ……。
さっそく説教かよ。
「いや、お前のこと考えて行かなかったつーの」
俺たちは屋上に向かいながら言い合いをする。
「超〜〜仮にも彼氏なんだから
来ないなら来ないで連絡くらいしなさいよね!」
「超ってなんだよ!てかなんでそんなに怒ってんの?
もしかして昨日待ってた?」
俺がニヤリと笑いながら言うと、
莉乃はさらに顔を真っ赤にして怒鳴った。
「はあ?待ってるわけないでしょ?
誰があんたなんか。
自意識過剰もいい加減にしなさいよね」
ったく、ひどい言いようだな。