続・エレベーター

認めたくない

突然わたしは思い出して、声を上げた。


『そういえば、美香からメールが来たんです!』


『え?』


驚く美香のお母さんに構わず、わたしは通学カバンをひっくり返した。


しばらく使っていない携帯電話が転がり、それを掴むと急いで電源を入れた。


『お通夜の日です。メールが来たのは。』


そう言いながらあの日のメールを探し出すと、美香のお母さんに見せた。


『…逃げたかった?』


怪訝そうな美香のお母さんの声。


『わたし、美香が「誰かに呼ばれたんじゃないか?」…って、ずっと思ってて…。』
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