病院嫌い〈2〉



『………………………彩夏
どうしても飲めない……?』








『…………飲め……な…い
ごめん…なさ…い…………グスッ ヒック ヒック
……………春樹』








『………じゃあ、後で飲もうな
今は少し落ち着こうか
ほらっ、おいで』








春樹が抱きしめてくれると涙が出そうになるけど、泣くのを我慢する








……すると春樹が心を読み取ったみたいに








『…彩夏、我慢はすんな
辛いなら泣いてもいいんだよ』








そう言って、頭を撫でもうひとつの手でさっきよりも強く体を抱きしめてくる








『……グスッ グスッ グスッ グスッ グスッ
ヒック ヒック』








春樹の優しさでさっきまでこらえていた涙が一気にあふれ
でて、声をあげて泣いてしまった








そして泣き終わったころには目が真っ赤で春樹の服も涙でビチョビチョだった








『………ごめんね』









『…………俺が支えるんだから、そんなこと気にするな』









……そう耳元でささやく春樹








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