病院嫌い〈2〉
そして、午後4時10分……
一つの命が誕生する
『おぎゃー』
やっと生まれた!!
『彩夏、よく頑張ったな
本当にありがとう!』
俺、嬉しくて……』
そう言いながら、泣く春樹
『春樹が……いっしょだったから頑張れたんだよ
ありがとう、春樹……』
『全部彩夏が頑張ったんだ
ありがとう 』
─チュッ
そう言って頬にキスをしてくれる
『彩夏さん、ほらっ、元気な女の子だよ
おめでとう』
新木先生が赤ちゃんの体を洗ってくれてから見せてくれた
『……可愛い』
『本当可愛いな
やっぱり彩夏の子供だな』
『春樹の子供でもあるんだからね』
『……わかってる
それより、頑張りすぎて疲れただろ。
少し寝な』
『……うん』
その場で目を瞑るとすぐに眠ってしまった