病院嫌い〈2〉


車に乗せられてしばらくたって病院につくとお父さんに運ばれて待ち合い室までくる






『…夏帆、待ち合い室に着いたぞ
呼ばれるまで少しみたいだけど大丈夫か…?






そう言って椅子に座らせてくる






『大丈夫……だから
帰る…… 病院やっ』






『…それはだめ!!
こんなに熱があるんだから直輝にきちんと見てもらわないと』






直輝先生は優しい先生だけど、やっぱりお医者さんなんて怖くて、大嫌いだもん






『……無理  …怖い』






……泣いていると






『山口 夏帆さん
診察室に入って下さい!!』






……呼ばれてしまった







『夏帆行くよ!!』







『…やだ 行かない!!』






そう言ったのに、抱き上げられ診察室まで運ばれる







──ガラッ






『夏帆ちゃん、こんにちは
今日はどうしたの……?
大丈夫だからおいで』






椅子に座って優しい笑顔を向けてくるけど、白衣を見るだけで恐怖に襲われる






今すぐ逃げたい






そう思っているのに、立っていることがやっとの状態の私じゃ、走って逃げることなんかできなくて、涙ばかりがこぼれ落ちる







『なんでもない…… 帰る…グスン』






そう言ったのにお父さんが余計なことを言う







『すごく具合悪いみたいだから
診察お願いね
俺は待ち合い室で待っているから』







『わかりました!』







お父さんは出ていっちゃったし………




















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