病院嫌い〈2〉


『痛いの嫌だと思うけど、これをしないと夏帆ちゃんがもっと辛くなっちゃうから頑張ろう』




『……無理 グスン…… やだ…!!
ケホッケホッケホッ』





号泣しているとどんどん呼吸が荒くなり



喘息の発作のような症状になる。





『夏帆ちゃん、とりあえず落ち着こう
深呼吸して……』




先生の声は聞こえたけど苦しくて苦しくてとても落ち着けるような状態じゃなくなる。





『く、ケホッ 苦しい ケホッケホッケホッケホッ
直…輝…先生 ケホッケホッケホッ た…すけ……て』





この苦しさと辛さをなんとかしてもらいたくて涙を流しながら必死に声をあげる。





『無理に喋ると苦しくなるからな
今、点滴をするからすぐに治まるよ』




『やっ ケホッケホッケホッケホッケホッケホッケホ』





こんな状態なのに“点滴”という言葉に反応してしまい怖くて暴れる





でも、暴れているうちにだんだんと目の前が真っ暗になって直輝先生の声も聞き取れなくなる





……な…お…き…せ…ん…せ…い






そう心で呟くと同時に意識はなくなり眠ってしまった






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