強引な彼との社内恋愛事情*2
だけど、家の前にたたずむ人がいて、足を止めた。
恐いと思ったけど、近づくにつれて、浮き彫りになる輪郭。「千花さん」の声に安堵した。
「広重?」
「おっそい」
「待ってたの?」
「うん。あと10分してこなかったら、帰るつもりでした。メールしたでしょ?」
「嘘。きてないよ?」
「あれ?」と、見合ってしまう。
「寒いから、入ろう」と、彼の手を取った。いつもより冷たい気がした。